キンポウゲ(キンポウゲ科キンポウゲ属)の仲間
日本の高山に登るとよく似たシナノキンバイを目にすることができるが、スロベニアでは、平地の普通の草地で目にすることができた。
このキンポウゲのい仲間は、世界中に自生する種として知られている。といっても、西洋タンポポのように近年になって、人間の行き来が活発になったために分布を広げたものとは、全く異なる。人間よりもっとずっと以前に、自然の力によって分布を広げたものである。スロベニアでは、この他に日本のウマノアシガタによく似たキンポウゲもごく普通に咲いていた。
2010年11月にオーストリアの研究者によって、このキンポウゲ属がどのようなプロセスで分布を広げたのかというテーマでの分子系統学的研究結果が報告されているが、それによる今から500万年ほど前にヨーロッパから世界中に広がったらしい。
日本のシナノキンバイなどは、おそらく氷河期などにシベリアなどから南下してきたものが、温暖化とともに高山に移動し、現在のような高山帯のお花畑に残るようになったのだろう、と想像しているが、どうだろうか。